ぎっくり腰・ぎっくり背中の鍼治療について

当院のぎっくり腰鍼治療

当院ではぎっくり腰、ぎっくり背中の治療は鍼・お灸を用いて行います。 症状の度合いにもよりますが1回の施術で5～8割程度痛みを軽減されたという方が多く、1回か2回の治療でも十分軽減されています。 3～5回程度治療を行えると、根本的な原因を改善するまでアプローチすることができますので、再発がしにくくなったり、慢性的に起きている別の症状への改善もみられます。

同じぎっくり腰という症状でも原因や状態は様々で、この治療さえしておけば大丈夫という治療は存在しません。ただ、今までの経験上では腹部、腰部を含む下半身を冷やしている場合が多く、東洋医学では気血の流れが悪い状態や滞っている状態と考えられる症状が多いです。

鍼灸治療としては、痛みの激しい部位(筋肉）を鍼で直接刺激することで気血の滞りを解消し、灸やマッサージで気血の流れを悪い状態を改善することを基本とします。 その他、ストレスによる筋緊張には頭部や首、肩に施術を行ったり、冷えが強い場合は温熱療法で血行促進、睡眠状態の改善や便通の状態もぎっくり腰に大きく関係している場合があるのでそれらの治療も行います。

具体的な治療の進め方

まずは状況を伺い診断をします。いつ？どんな状況で？過去に同じような痛みを感じたことがあるか？もし整形外科でレントゲンを撮っていたら医師から何ていわれたか？など簡単な質問をします。

次に、施術ベッドで痛みが強くなる向きや角度を調べます。この時に下肢に痺れや、左右で感覚（触覚・温度覚・筋力）の違いがないかの確認を必ず行います。 下肢の確認をするのは、異常があればヘルニアや脊髄に腫瘍があるなどがあり、この場合は整形外科等医師の受診を勧めます。 動作確認をして痛みを起こしている筋肉を考察してから、東洋医学の四診でその人の体質、弱点、ぎっくり腰が起きてしまった原因などを診断して筋肉、経穴(ツボ）、反応点へ施術を行っていきます。

ぎっくり腰になった場合、どうすればいい？

来院できる場合
家族運転の車など来院可能な場合は、そのまま来院してください。事前にWeb予約でも電話予約でも予約を取ってから来院していただくとすぐに対応できます。

来院できない場合
安静にしてください。ぎっくり腰の場合は痛みが出にくいポジションや姿勢があるので、痛みが出にくい状態をキープして安静を保ってください。当院では往診も可能ですのでご連絡ください。

患者様の具体的なケース

ケース1
・Web予約のコメント欄にぎっくり腰と思うと記入があり、家族の運転する車で来院
・普段から仕事で重たいもの持ち上げることが多い方で、椅子から立ち上がる際に激しい痛みが出たとのこと
・下半身の冷えと腰部の筋緊張を確認し施術し本人の感想で痛みの７割が軽減
・動作時に少し痛みが出るが来院前よりかなり楽に動ける状態まで戻った
・3日後の予約をして頂き、当日まで家でできる養生法を伝える
・家で養生法をしてくれていたこともあり、最初の1割程度の痛みが残っている程度で動作は問題なしの状態
・最初の来院前から慢性的な腰痛も持っていたので残りの痛みと根本治療を行う
2回の治療でぎっくり腰に関しては終了、その後は根本治療や慢性腰痛に対して1か月に1回程度の来院をお勧めしています。

ケース2
・激しい腰痛で動けない状態だと電話があり、歩行が難しくトイレにも這っていく状態ということで往診に
・左右の足の筋力差が大きくヘルニアや脊髄に問題がある可能性があったため整形外科での受診を勧めたうえで施術
・痛みや身体状況からヘルニアと仮定し、痛みの軽減を目的とした施術を行う
・痛みは残るが歩行可能な状態になったので家族の運転する車で整形外科へ
後日家族の方より、ヘルニアと診断されて手術を行うことになったと連絡があり、痛みで歩行が困難な状態を改善したことを感謝され退院後にリハビリと根本治療のために通院したいと話してくれました。

Q&A：ぎっくり腰の回復まではどのくらいかかる？

一般的には安静にしていて軽傷なら3日程度、重傷な場合2週間ほどかかる事もあります。 当院で治療を行った場合、1回目の施術で5～8割の痛みが軽減したと話していただくことが多いです。急性期の痛みを軽減して日常生活に支障のない状態までは2～3回の治療で回復可能です。初回から1週間以内に2回目の治療を行うことが出来たら効果が大きく、その後の経過もよい場合が多いです。 ただし、痛みが発症してから来院までの日数が長いほど治りにくく、治療回数も多くなってしまいます。

Q&A：往診は可能？

当院は往診可能です。身動きが取れず、来院できない場合は往診をいたします。往診では持っていける治療道具には限りがありますので、痛みを軽減し身動きが可能な状態にすることが中心となり、 ぎっくり腰、ぎっくり背中を起こした根本原因の治療は難しい場合もあります。根本的な原因を改善することで、再発しにくくなったり、慢性的に起きている別の症状への改善もみられますので、 その後通院できる状態になった場合には改めてご来院ください。

Q&A：明日明後日どうしても外せない予定があるんだけど

施術後の痛みの具合や用事の重要性で判断することが大事です。用事の内容によってはキャンセルをして安静にすることも大事ですが、絶対に行く必要がある用事の場合は当院にご相談ください。1回の治療でも5～8割の痛みが軽減されることが多いです。 腰を保護するテーピングをしたり、家でできる養生法を伝えて家で養生法をしてもらったり、用事当日に注意することもお話しすることができます。 痛みを我慢していった場合も、用事後すぐに治療した方が悪化することを防ぐことができます。