中医学の鍼灸は、中国の伝統医学であり、体のエネルギーの流れ(気や血)を調整し、バランスを整えることに重点を置いています。病気や不調は気の流れが滞ったり、バランスが崩れたりすることから生じると考えられており、鍼や灸を用いて経絡やツボを刺激し、気の流れを調整して治療します。また、症状や個々の体質に合わせて治療法を選択し、根本原因にアプローチすることが特徴です。
根本治療と謳っている理由は、以下の点が挙げられます。
①体のバランスを整えるアプローチ
中医学では、病気や不調は体内の気(気血)のバランスが乱れることから生じると考えられています。鍼灸治療は、経絡やツボを刺激して気の流れを調整し、体のバランスを取り戻すことで症状を改善します。
②症状の根本原因にアプローチ
中医学では、症状の背後にある根本原因を探り、それに対処することが重要だと考えられています。鍼灸治療は症状だけでなく、その原因や患者の体質、生活習慣なども考慮し、総合的なアプローチを取ります。
③身体の自然治癒力を引き出す
鍼灸治療は、身体の自然治癒力を促進する働きがあると考えられています。経絡やツボを刺激することで、身体が本来持っている治癒力を活性化させ、症状を改善します。
これらの理由から、中医学鍼灸は症状の一時的な緩和だけでなく、根本的な改善を目指す治療法として位置付けられています。
鍼灸治療では、病気や不調を診断するために「四診」と呼ばれる方法を用います。この四診は、八鋼弁証、気血津液弁証、六経弁証、臓腑弁証の考え方をベースとしています。以下に、四診の望診、聞診、問診、切診について分かりやすく説明します。
望診 (Inspection):
目で見ることで診断する方法で、顔色や皮膚の色調、目や髪や爪の状態、姿勢など状態より状態から臓腑の調子を推測します。
聞診 (Listening and Smelling):
耳で聞くことによる診察する方法で、声の強弱や高低、体臭の強弱やひびき、呼吸音、体臭や口臭などの匂いの質、腹部から鳴る胃の中の音などにより観察します。
問診 (Inquiry):
西洋医学と同じく患者への質問によって自覚症状を聞き出すものですが、鍼灸の医学独自の考え方に基づくため、質問内容はかなり違ってきます。
鍼灸医学では発熱ひとつをとっても、多数の状態で分類されており、そのうちのどれに当たるのかを判別できるような仕方で患者に質問します。
切診 (Palpation):
患者に対して直接手を触れて診察する方法で、脈や舌、腹、背中などの状態より診断します。
これら四診を通じて、患者の体の状態を総合的に把握し、病気や不調の原因を明らかにします。その人に合った適切な治療法を選択し、根本的な改善を目指します。
当院院長、私増井は国家資格である、はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師の3つの資格を取得しておりますので、はり・きゅう・マッサージの施術を組み合わせて治療を行うことができます。
鍼も、灸もマッサージもそれぞれの特性があり、使いどころによって効果が増すもの、組み合わせることで効果が増すものがあります。それぞれの良いところの効果を最大限に活用して治療します。
そのほか、私のこれまでの施術経験、勉強会等々で培ってきた経験のもと、一定の効果、実績があるとされる温熱療法などの治療法も取り入れて治療を行います。
Our Point
痛む箇所だけでなく、根本的な原因を突き止め適切なアプローチをします。東洋医学の「四診」、望診(ぼうしん)、聞診(ぶんしん)、切診(せっしん)、問診を用いて診断します。生命力を強化し体質が改善すれば必然的に心身の不調は治ります。
難病、慢性病、終末期治療の患者様を専門的に長年継続して治療にあたっていることもあり、口コミやご紹介を多くいただいています。難病や状態が芳しくない症状の治療は特に経験が重要です。技術的に専門的な部分はもとより、患者様の精神的な状況なども踏まえ、体質や状態に合わせて治療方法を調整します。
多くの施術者がいる治療所では、多くの患者様に並行して対応できるメリットもありますが、スタッフが変わることで施術内容にバラツキがでたり、患者様の状態、施術状況を共有できていなかったりすることもあります。当院では院長の私、増井がすべて責任をもって施術にあたりますので安心してご来院ください。
豊富な経験とこれまで培ってきた高い技術力があります。また、鍼灸と組み合わせて角閃石を使用した温熱療法や、治療効果を促進するための足湯などのリラクゼーションなど、さまざまな技術・知識を習得し患者様のあらゆる症状の改善に日々努力してしています。
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